メスナー山岳博物館コロネスは、コンクリートに強い関心を持つ著名な建築家ザハ・ハディド氏によって設計されました。
登山に特化したこの博物館の最大の特徴は、ドロミテの素晴らしいパノラマが広がる標高2,275メートルのコロネス山の上部に位置することです。
堂々とした建築物の主な素材はコンクリートで、その色は地元の地質に由来しています。この素材は、グラスファイバー強化コンクリートで、しなやかで不規則な幾何学的形状の3つの大きなボリュームを作るために使用されました。近未来的なデザインの独創的な複合施設の効果で、周囲の景観に完璧に溶け込んでいます。全体のデザインは、視覚的な影響を減らし、地域の生物多様性を保護するという観点から作られています。大きなパノラマ窓が外部と内部をつなぎ、ディスプレイスペースを非常に明るくしています。
この部屋のスタイルに合わせて、コンクリートの床は、表面の素材感をよりよく反映させるために、完全に滑らかではない仕上げにする必要がありました。内部の床には、装飾的なコンクリートの使用を専門とし、芸術的・建築的な分野で重要な参考資料を持つIdeal Workが選ばれました。このプロジェクトでは、伝統的な厚さ8〜12cmのNuvolato Architop®でフロアを作り、さまざまなグレーの色合いをサンプルとして使用しました。
コンクリートのような効果を得るために、Ideal Workは3〜4mmという最小限の厚さで敷くことができるセメント系システムをいくつか製造しています。これは、既存の表面を除去する必要がないため、修復作業には最適です。
表面をより耐久性のあるものにするために、ある種の保護処理が施されました。具体的にはカラーハードナーは、通常のコンクリートに比べて、摩耗に対する通常の抵抗力を2倍にする溶液です。Ideal Hardは、緻密化剤で、歩行者や車両が通行するコンクリート平板の表面抵抗を、未処理のスラブに比べて最大127％向上させます。Ideal Hardで処理を施した床は長持ちし、10年間の防塵を保証します。最終コーティングとしてPetrotex-sを使用することで、コンクリート表面は水や油に強くなります。
施工：2015
場所：プラン デ コロネス、イタリア
デザイン：Arch. Zaha Hadid
写真：Wisthaler Harald