潜在顧客・見込み客・ターゲット・ペルソナとは|顧客の意味を解説

お客様の長い話をじっくりと聞き、時間をかけて丁寧に説明をした。

それにもかかわらず・・・

「すごく勉強になりました。ありがとうございます!もう少し考えます」

残念だけど仕方ないか。
お客様には喜んでもらえたから良しとしよう・・・

こんな経験は誰にでも1度や2度はあるはずです。

でも、目の前にいたのは本当に『お客様』だったのでしょうか?

本当は『冷やかし客』だったのかもしれません。

広告を作るとき、接客・営業話法を考える時など『売る』ことを考える時には必ず『顧客』についても考えると思います。

しかし、集客の仕方、○○の書き方、マーケティングなど、本や教材を読むと潜在顧客や、見込み客、ペルソナなどいくつかの言葉が使われています。

そしてこれらは同じ意味で使われていたり、少し違う意味で使われていたり・・・。

いろいろと読めば読むほど混乱してスッキリしない。そんな経験はありませんか?

この記事では、一般的な使われ方を紹介するとともに、使いやすい解釈を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

また、最後まで読むことによって言葉の意味を整理することができるので、相手がどういう意味でその言葉を使っているかも理解できるようになるはずです。

それでは早速はじめましょう。

さまざまな顧客の定義

顧客とは

・あなたの会社から商品やサービスを購入したことがある人。

まず顧客とは、購入履歴のある人のことを指します。まだお金を支払ったことがない人は顧客ではありません。

来店した人や問い合わせをしてきた人を含めて、多くの人が目の前の人を『お客様』と呼ぶように、一般的には『顧客=お客様』であり、まだ商品を購入していない人も顧客として含めることも多いと思います。

しかし、私はこの考え方は大企業向けのものだと思っています。

われわれの事業を知るための第一歩は,「顧客は誰か」という問いを発することである。現実の顧客は誰か,潜在的な顧客は誰か,顧客はどこにいるのか,顧客はいかに買うか,顧客はいかに到達するか,を問うことである。(ピーター・ドラッカー『現代の経営』)

ピーター・ドラッカーの有名な問いですが、『現実の顧客は誰か』を考えた場合、個人や中小の会社にとっての現実の顧客は既存客であり、リピーターです

なぜなら、我々は価値を提供し、その対価としてお金をいただきビジネスを継続させていくわけですが、そのために必要な利益をもたらしてくれるのは新規客ではなく既存客だからです。

通信販売などの会社が実践している、ダイレクトレスポンスマーケティングの世界では、『顧客を獲得するために商品を売る』という考え方があります。

これも同じ考え方ですが、新規客、あるいは初回の購入では、広告費などのコストが高く、ほとんど利益がでないことはよくあることです。

もしあなたのビジネスが、新規客からも多くの利益がもたらされているなら、現実の顧客は商品・サービスを購入する全ての人であり、お金を払ったことがあるかないかは関係ありません。

『顧客』の定義は、あなたのビジネスにとって現実の顧客は誰か、という問いの答え次第とも言えます。

あえてもっと単純に、そして少し乱暴に言うと、

個人や小さな会社には、お金を払ってくれるかどうかわからない人にさく時間はない!

ということです。

限られた時間を誰に対して使うのか、これが成果(売上)に直結します

あなたが本当に大切にしなければいけない『顧客』を明確に区別しておきましょう

潜在顧客とは

・今は商品やサービスを必要としていないけれど、タイミングや何かのきっかけがあれば購入する可能性がある人。見込み客になるかもしれない人。

潜在顧客は非常に多いですが、購入のタイミングがいつ訪れるのかわかりません。

潜在顧客は見込み客の一歩手前の人でもあるので、潜在顧客に積極的にアプローチして見込み客に変えましょう、という話がよくあります。

潜在顧客は無関心な人ではないですが、必要性に気付いていない、あるいは商品・サービスの存在を知らないといった状態にあります。そのため、潜在顧客を見込み客に変えるには、何かの『きっかけ』を提供しなくてはいけません

さて、ここが問題なのですが、いったい何がきっかけになるのでしょうか?見込み客(すでに気付いている人)に購入してもらう『きっかけ』をつくるのも難しいのに、気づいていない人が気づく『きっかけ』について、どれだけ精度が高いパターンを見つけることができるでしょうか?

そして、見込み客になったとしても、購入してくれるかどうかは別の話です。このような時間のかかる、不確実な取り組みを個人や中小の会社が積極的にするべきではありません。

これもマス広告を使うような大企業向けの話であって、現実問題として個人や中小の会社が積極的に取り組むには無理がある話なのです。

個人や中小の会社が唯一できることは、メールマガジンやFacebookなどのソーシャルメディアで関係性を維持し、見込み客に変えていく方法です。

つまり、100人増えても手間が変わらない方法、コストのかからない方法で関係性を保つということです。

見込み客とは

・商品やサービスに関心があり、その金額を払うつもりでいる人。同じ種類の商品・サービスに同額以上のお金を払ったことのある人。

一般的には、商品・サービスに関心がある人、商品・サービスが解決できる問題を抱えている人を見込み客ということが多いようですが

商品・サービスに関心がある人、商品・サービスが解決できる問題を抱えている人の全てが見込み客になるわけではありません。

たとえば慢性的な肩こりに悩んでいる人はYoutubeにある、整体院の先生が教える「1日3分!自分でできる肩こり解消法」という無料動画に関心を持つでしょう。

しかしこの動画に関心があっても有料のDVDセットを購入したり、治療院に通うことをしない多くの人たちがいます。この人たちの多くは「慢性的な肩こり」という自分の解決したい問題に気づいていますが、お金を払って解決しようとしない人たちなのです。

更に言うと、この「お金を払って解決しようとしている」人の中でも1回限りの支払いである9800円のDVDセットなら買うけれど、毎月12800円を支払って通院するのは嫌だという人もいます。

あなたの商品が『来院してもらい施術する』以外にないのであれば、1回限り9800円なら支払う人はあなたの見込み客ではありません。

「それではもったいないな」と思うのであれば、あなたは1回限り9800円の商品を作る必要があります。例えばDVD教材でもいいですし、1回60分の教室・セミナーなどでもいいでしょう。

このような低価格商品で初回購入のきっかけをつくり、その後関係性を深めて本来売りたい商品へ繋げていくのが一般的なマーケティングの手法です。

いずれにしても、販売している商品・サービスの金額のお金を『払うつもりがない人』と『払う準備ができている人』の区別をつけることを意識しなくてはいけません。

お金を払ってでも問題を解決したい!と思っていない人に対して、説得しよう、良さをわかってもらおう、と努力しても無理なのです。

見込み客は個人や小さな会社が常に意識し、最も集中して取り組むべき相手だからこそ、『見込み客』と『見込み客かもしれない人』の区別をハッキリさせておきましょう。

⇒⇒⇒新規顧客を獲得する!|コンサルタントが教える新規客を増やす方法

⇒⇒⇒リピート客・リピーターを増やす方法|最初にやるべきこととは

ターゲット顧客とは

ターゲット顧客という言葉の使われ方はいろいろあり、主に以下の3つのパターンあります。

  1. 見込み客と同じ意味の場合
  2. 見込み客を更に絞り込んだ顧客層を意味する場合
  3. 一人にまで絞り込んだ顧客像を意味する場合

このような解釈のズレが、「教えてもらった通りにやったけどうまくいかない」という結果に繋がっている場合もあるようです。

どれが正しいというわけではないのですが、マーケティングについて教えている人がどの顧客を意味しているのかを理解して実行しなければマーケティングの効果は期待できないですよね。

個人的にはターゲット顧客という言葉は、集客の切り口、プロモーション、広告で獲得したい顧客を意味すると使いやすいと感じています。上記で言うと2または3番ですね。

例えば、肩こり専門の整体院があったとします。その見込み客は肩こり解消のためにお金を払う準備ができている人、または過去にその金額を払ったことのある人です。

しかしチラシで集客する場合は、「慢性的な肩こりに困っている方」と訴えるよりも、「ここ数年、毎日夜遅くまでのデスクワークで慢性的な肩こりにお困りの30代の女性の方」と具体的な対象を絞った方が通常は広告の反応が良くなります。

この時に設定する顧客をターゲット顧客とする使い方です。

ペルソナとは

・一人にまで絞り込んだ顧客像。

多くのマーケティングの専門家やコンサルタントがペルソナを設定するべきだと言っています。しかし、いざ設定しようとするとなかなか難しいですよね。

そもそもなぜペルソナマーケティングが流行ったのかというと、その背景には消費者ニーズの多様化と、市場のデータと顧客の観察からではどの企業も同じで他と差別化できないという状況がありました。

これらを解決するために顧客の内面に入り込んで、顧客が課題を感じる前に課題の解決策を提供する、これが究極の差別化になっていったわけです。

つまり、ペルソナはただ一人の顧客像を設定すればいいのではなく、そこから顧客の内面に入り込んで、

何を望んでいるのか、
何を人生における喜びと感じているのか、

を深く理解すること、行動や発言を生み出す感情を知ることが目的なのです。

このようなことはいくらがんばって想像しても顧客を本当に理解することはできません。そのため、ペルソナの設定には代表的な顧客像に近い複数の顧客に長時間のインタビューを行うなど、多くの時間と労力を必要とします。

どこまで詳細なペルソナをつくるかは、その目的にもよりますが、年齢、性別、家族構成、職業、年収、学歴・職歴、小さい頃の思い出深い体験、過去の成功・挫折から学んだこと、趣味、口癖、将来に対する考え、価値観など、かなり詳細に設定することも少なくありません。

このように本格的に取り組むには難しさがあるペルソナマーケティングですが、さきほどの肩こり専門の整体院の場合、ペルソナはどのように設定したらいいか、最初の部分だけ考えてみます。

肩こりに悩んでいる人は性別、年齢、職業、年収などバラバラです。

その中でも顧客の中で共通点を探し出し、ペルソナとして設定するのが教科書的なやり方ですが、実際にはビジネス全体の見込み客をペルソナという一人の顧客像まで絞り込めないケースも多いものです。

一般的なコンサルタントに言わせると、
「だからだめなんだ!」と言われそうですが・・・。

そもそも対象となる顧客を絞り込めるビジネスであればペルソナを設定すべきでしょう。そうでない場合はターゲット顧客と同じように、チラシ作るときやメルマガを書くときに誰に向けて書くかの「誰」を具体的にするためにペルソナとして設定することから始めてみましょう。

あくまでも、ペルソナは顧客の内面を理解する手助けにするために設定するものです。

ペルソナをつくって満足するのではなく、顧客が何を望み、何に喜びを感じるのか、そのために何ができるのかを考えることが大切です

最後に

潜在顧客や見込み客といった言葉は当たり前のように使われていますが、会社の規模やビジネスの内容によって使われ方が微妙に異なります。

発信者と受け手で言葉の解釈にズレがあると、わかったような、わからないような、スッキリしない状態になってしまいます。どれが正解かは問題ではなく、どういった意味で使っているのかを意識すると理解が深まるのではないでしょうか。

少し頭の中を整理して、あなたの現実の顧客は誰なのか、そして見込み客はどんな人でどこにいるのか?ぜひ考えてみてください。