ありふれた商品でも選ばれる理由

京都に株式会社カスタネットという
従業員10人の小さな会社があります。

創業当初は文房具を中心とした
オフィス用品から始まり、
今は防災グッズなんかも販売しています。

もともと大日本スクリーン製造
(今は株式会社SCREENホールディングス)
の社内ベンチャーとして設立されました。

上場会社を親会社に持っているので、
グループ会社からの受注を見込んでの
スタートだったそうです。

しかし、思いのほか注文がなく、
初年度、2年目と2期連続で3000万の赤字。

そんな苦しい経営状況を変えたのが
社会貢献活動でした。

もともと代表の植木さんは社会貢献の
重要性を理解しており、

障害者スポーツへの
協賛をつづけていました。

そしてある日、カンボジアの学校を
支援している女性と出会い、
現地の学校で文房具が足りなくて
困っていることを知ります。

植木さんは協力を約束しますが、
資金の問題もありなかなか
文房具を送ることができません。

そこで、プレスリリースを出し
全国の人から使わない文房具を
寄付してもらうことにしました。

社員10人の小さな会社が
カンボジアの学校に寄付するために
文房具を募っている。

そんな記事がメディアで流れ
たくさんの文房具が集まります。

無事に約束を果たした植木さんでしたが、
本業の方はまだ赤字のままです。

そんな苦しい状況が続く中でも
社会貢献をすることにより
世間から注目され信用される、と考えて
会社を上げて社会貢献に取り組むようになります。

赤字なのに社会貢献している場合じゃない。

外部だけでなく、社内からもそんな声が
あがります。

しかし、状況を一変させる一本の電話が入ります。

「社屋を新築するのでオフィス機器を全て任せたい」

その受注額は3000万円。

なぜ我々に依頼してもらえたのかと理由を尋ねると

「どうせだったら社会貢献している会社から購入したい」

この出来事を境に、いろいろな企業から
大きな注文が舞い込むようになったそうです。

3期目からは黒字に転換し、今でも
株式会社カスタネットは社会貢献を
続けています。

オフィス用品というどこにでもある、
どこから買っても同じ商品を扱っている場合、
お客様から選ばれる理由は商品にはありません。

営業マンであったり、社長同士のつながりであったり、
あるいは理念やミッションに共感したり。

カスタネットの場合は代表の植木さんが
社会貢献は大切だと考え、実行していたことが
結果的に選ばれる理由につながりました。

商品やサービスを一度忘れて、それ以外で
選ばれる理由、選ばれている理由を探してみてください。

そのポイントこそ、メッセージとして発信すべき
ことなのかもしれません。